わが国の下水道整備は、数次に亘る下水道整備計画の確実な推進の結果、
下水道普及率も確実に向上し、東京都区部にあっては平成20年4月1日現在で
100%概成となっております。このような状祝下において、下水道施設の
維持管理の重要性が一層増大し、とりわけ管渠施設は、下水道施言の根幹部を
構成する重要設備であることや市民生活に直結する身近な存在である事から、
確実な維持管王が必要となってまいりました。

一方で現実の下水道管渠施設(特に伏越し管渠)は、施設特有の清掃作業の
困難さや生活スタイルの変化等を受けて管渠内堆積物/付着物量が増大し、
これらの滞留による悪臭や有害ガスも多々発生するため、『安全で効率的な伏越
し管渠の清掃工法の開発』が課題でもありました。
東京都下水道局と動栄工業株式会社は、安全で効率的な伏越し管渠内清掃
を目指して、球体状(「モールボール」と称します)のボールを用いた伏越し管渠
内清掃工法(モールボール工法)を共同開発(持許第3079174号)し、実用化
しました。
モールボール工法協会は、モールボール工法を全国的に普及・発展させる事
を主目的に平成12年8月に設立され、現在に至っております。
ここに下水道管路維持管理業務に携わる者として、技術と知識を研鑚し、下
水道の目的である『都市の健全な発展と公衆衛生の向上』ならびに『公共用水
域の水質保全』に寄与すると共に、業界の健全な発展に微力を尽くす所存であ
ります。